日本NCRと
長年取引いただいているお客様に、

当社の創立100周年に寄せて
メッセージを頂戴しました。

杉江 俊彦様

時代に応える仕組みを一緒に作り上げる
パートナーであり続けてほしい

株式会社三越伊勢丹ホールディングス
代表取締役社長執行役員(CEO)
株式会社三越伊勢丹
代表取締役社長執行役員
杉江 俊彦様

江戸時代の1673年に呉服店「越後屋」として創業し、約350年もの長い歳月を歩んできた三越伊勢丹様。日本NCRとは大正時代から幹部同士で親交を温め、レジスターの導入だけでなく出店の際の立地選定や海外における近代経営の情報提供など、様々な面でお付き合いさせていただいてきました。株式会社三越伊勢丹ホールディングスのCEOである杉江 俊彦様に、老舗企業の大先輩としてご教示いただきました。

― 御社とのお付き合いは大変長く、特に40年ほど前からシステム関連のソリューションのご提供などでより深くお取引させていただいています。日本NCRにはどのような印象をお持ちでしょうか?
世界的な企業であるのにも関わらず、とても日本企業らしい親しみやすさがあります。
また、現在ではITに長けていますが、デジタル技術や通信技術の進展により忽然と現れたIT企業とは違い、アナログの機械から始めてITに至る成長プロセスを当社と共に経験し、一緒に成長してきた大切なパートナー企業だと感じています。
両社の共通点は、お客様の信頼感を大切にしていることです。外資系企業でいらっしゃる日本NCR様は、時には損をしてでも信頼を守ろうとする日本的なスタンスを持ち合わせておられ、それは当社の姿勢に通じるものがあります。
― 日本NCRはこれからの100年に向けて、いまお話されました「信頼」と、さらに「革新」をキーワードにしていますが、御社のように200年、300年と企業を継続させるためには何が必要とお考えでしょうか。
まさに、その「信頼」と「革新」です。お客様の「信頼」をベースに置きますが、長く事業を続けると当然ながらお客様も変わっていきます。その変化に合わせて、私たちも変わらなければなりません。
三越と伊勢丹の歴史を振り返ると、まさに「革新」の連続でした。
例えば、もともと呉服の世界はお客様の顔色を見て値段を決めていましたが、どなたに対しても同じ値段を提示する正札を付けたり、お客様をお店でお迎えするだけでなく反物を担いで地方へ行商に出掛けたり、様々な新しいことを始めました。ヨーロッパまで百貨店の視察に行き、日本で「デパートメントストア宣言」を行って百貨店に変わったことも大きな「革新」です。
伊勢丹で言えば、今のように華やいだ街ではなかった新宿に、神田の一等地から移転したことでしょうか。交通網を調べ、お客様の動きを見て、今後どのように発展していくかを見据えての大胆な決断でした。やみくもに実行しても「革新」はうまくいきません。お客様の変化をしっかりと捉え続けたからこそ、百貨店の激戦区となった新宿においても、多くのお客様にご支持いただくことができたのです。
― いまも世の中は急速に変化していますが、これからはどのような「革新」を目指されますか?その中で日本NCRに期待すること、あるいはご要望をぜひお聞かせください。
近年はネット通販の市場拡大が著しいですが、リアル店舗は絶対になくなるものではありません。いま映画館が活況を呈しているのも、家に閉じこもってスマートフォンの小さな画面で観るより、知らない人たちと一緒に笑ったり驚いたり拍手したり、そのライブ感を楽しみたいからでしょう。「あそこに行くと気分が高揚する」といった喜びを感じていただくという役割は店舗も同じです。モノを置いているだけではなく、足を運ぶ楽しさを演出する仕掛けが必要になります。そこにITが入ってきます。
一方、バックヤードでもITによる省力化・効率化が進められます。ただし、今はフロントとバックを個別に考えるのではなく、一体化してトータルに捉えることが大切です。
また従来、お客様からすれば、レジはレジ、商品は商品、広告は広告でしたが、これからはそれらも一体化し、セルフレジで精算される時にディスプレイに広告が表示されるなどトータルな流れの中でお客様との関わり方を考えるべきでしょう。
その実現に向けて、ぜひ日本NCR様と議論させていただき、あらゆることでお客様と向き合っていくことのできる仕組みを一緒に作り上げていただければと思います。
杉江 俊彦(すぎえ・としひこ)
株式会社三越伊勢丹ホールディングス 
代表取締役社長執行役員(CEO)
株式会社三越伊勢丹 代表取締役社長執行役員
1961年東京都生まれ。
83年慶應義塾大学法学部卒業後、伊勢丹に入社。
2012年三越伊勢丹ホールディングス取締役常務執行役員経営戦略本部長、
16年取締役専務執行役員経営戦略本部長に。17年4月より現職に就任。
NCRユーザー会理事会会長。
三越伊勢丹ホールディングス